悩むことは美しきかな
(2020年5月5日)
この数ヶ月、教室の運営の事で、日々悩み続けました。
(勿論今も)
ニュースに一喜一憂して、何か再開の糸口が見つからないかと考えて、もがいて、上手く成果が上がらなければ、くよくよと落ち込んで‥。
自分の心の弱さに、情けなくてたまらなく過ごしておりました。
その迷いの中、『賤の苧環』の冒頭を浚っていました。
吉野で義経と別れ、鎌倉に召し出される迄の道行。
「身の終わりさえ定めなき」の歌詞を聴いていたら、
「あぁ。静は、自らの死を覚悟の上に舞ったのだ。」
と改めて歌詞が心の奥に響いてきました。
上手く説明出来ないのですが、悩むこと自体がエネルギーであり、それが美しさと直接結びついているのだと。
私の悩みなど、風に吹き飛ばされてしまいそうですが、
踊りが大切で、お弟子さんが大切だからこそ悩むのだから、せめて「悩む自分」を許してあげようと思いました。
これからも、危うく、ぶれそうになりながら日々を乗り越えていきます。
そのように気づいて踊った『賤の苧環』は、心の曇りが晴れ、清々しいものでした。
亡くなった母の大切にしていた本のタイトルが『悩むあなたのままでいい』だったなぁ。
☆横浜市鶴見区
花柳もしほ日本舞踊教室☆